『アル・アンダルス協奏曲』パリ公演、満員御礼!
フィルハーモニー・ド・パリでの『アル・アンダルス協奏曲』アレクサンドル・ブロック氏指揮、リール国立管弦楽団
写真:© Ugo Ponte / ONL
ベルギーとの国境にほど近いフランス北部の都市リールでの2公演に続き、フィルハーモニー・ド・パリで迎えたパリ公演。チケットは2ヶ月前から完売という大人気ぶりでしたが、実際の客席の熱気はメルマガではお伝えしきれないほど、本当に凄まじいものでした。
最上階からの眺め
写真:© Ugo Ponte / ONL
このホールの特異なところは、形が左右対称ではなく複雑な曲線美でできていること。また、客席が360度に配置されているので、一番遠い席でも舞台からの距離が比較的近いこと。それゆえどの席からも素晴らしい音が堪能できるのだと思います。この日は、追加設営された席を含めた2500席が完全に埋め尽くされ、ブラボー!の声とともに贈られる拍手が地鳴りのように響きわたり、圧巻でした
アンコールでパルマの伴奏とともに『深淵(ブレリアス)』を演奏するカニサレス
写真:© Ugo Ponte / ONL
アンコールでは初日に引き続き、カニサレス作曲のブレリアス『深淵』が披露されました。なんと、指揮者のマエストロ・ブロック氏もパルマに加わるというサプライズ!初日にカニサレスが魅せつけてくれた超絶なブレリアスを聴いて、いてもたってもいられなくなったそう。
カニサレス、アンヘルとチャロからフラメンコレッスンを受けるアレクサンドル・ブロック氏
写真:© Ugo Ponte / ONL
とはいえ、パルマ初体験のマエストロは、アンヘルとチャロに楽屋でパルマの猛特訓を受け、カニサレスのギターに合わせて何度もリハーサルを繰り返します。カニサレスはフラメンコの音楽的構成を音楽用語を使って解説するプロ中のプロ。ギターも使いながら、マエストロにフラメンコ講義を進めます。これから公演とは思えないような、笑顔あふれる楽屋でした。こうした親密さは、『アル・アンダルス協奏曲』の演奏にも大きなプラス効果をもたらし、1日目より2日目、2日目よりも3日目とどんどんパワーアップしていくのがはっきり感じられました
『アル・アンダルス協奏曲』終演後のカニサレスに拍手を送るオーケストラ団員
写真:© Ugo Ponte / ONL
オーケストラ団員との息もピッタリあって、『アル・アンダルス協奏曲』の格別な3公演でした。団員の皆さんがカニサレスを見つめる眼差しも素敵です!