公演の見どころ
イタリア生まれのドメニコ・スカルラッティは、人生の長い時間をスペインで過ごしました。そしてこの地で耳にしたスペイン民謡の数々に多大な影響を受け、そのエッセンスを彼の素晴らしいチェンバロのためのソナタのいくつかに輝かせたのです。
カニサレスは、スカルラッティのソナタを研究し、編曲し、演奏する中で、多くの音楽評論家たちが臆して語らない大きな事実にたどり着きました。スカルラッティのソナタの中には、フラメンコがまだフラメンコとして形になる前のエッセンスが多様に盛り込まれているのです。
カニサレスのギター演奏によって、そのフラメンコのエッセンスは、歴史上初めて日の目を見ることとなります。 このイタリア人の作曲家が聴き、感じたフラメンコ以前のフラメンコの魂を、ひとつひとつ大切に紡ぎ出しいきます。この『カニサレスのスカルラッティ』の演目は、通常のカニサレ雨Sの公演とは違った趣で構成されています。まず、スカルラッティのソナタを演奏し、続いてカニサレスの絶妙なプレリュードで誘い、カニサレスの作曲したフラメンコの楽曲へと繋がっていくのです。
出演
カニサレス: ギター
フアン・カルロス・ゴメス:
セカンドギター
チャロ・エスピノ:
踊り、カスタネット、パルマ(手拍子)
アンヘル・ムニョス:
踊り、カホン、パルマ(手拍子)
音楽監督: カニサレス
音楽: カニサレス
振付:
チャロ・エスピノ、アンヘル・ムニョス
制作:
JMC Music Productions
世界初演:2014年6月6日 コンデ・ドゥーケ音楽堂
(スペイン、マドリード)
協賛:イタリア文化センター
プログラム
- スカルラッティ・ソナタ208
- 悠久 (バラード)
- スカルラッティ・ソナタ34
- カリブ海 (グアヒーラ)
- スカルラッティ・ソナタ40
- 深淵 (ブレリアス)
- スカルラッティ・ソナタ32
- 彗星の雨 (ルンバ)
- スカルラッティ・ソナタ11
- 鳩(ワルツ)
- スカルラッティ・ソナタ291
- 真珠の首飾り (アレグリアス)
© Amancio Guillén